2008年12月26日

環境省、温泉の枯渇防止の指針案を策定−掘削禁止区域の設定容認

 環境省が2008年12月26日、温泉の枯渇防止のための指針案をまとめたことが明らかになった。同日付の毎日新聞が伝えた。

 指針案の内容は12月26日夜の段階で環境省の公式サイトには掲載されていないので報道内容に頼るしかないのだが、指針案は掘削禁止区域の設定等を容認するのが柱となっている。現在は各都道府県が独自に規制しており、国としては初めての指針案となった。一般の意見を募ってから正式決定し、2008年度中に各自治体に通達するとのことなので、そのうち環境省のサイトでもパブリックコメントの実施が告知されるはずだ。

 報道によると、指針案が掘削禁止区域の対象としているのは、(1)温泉の枯渇が発生している(2)過去に枯渇し始めたが、その後にくみ上げを抑制したことで枯渇が収まっている−などの例。多くの都道府県で既存源泉から300−500メートル内での新規掘削を規制していることについては、環境省独自の試算により「枯渇防止に有効」との判断を示している。

 国が近く統一的なルールを導入する意味は大きい。現在は各都道府県がそれぞれ独自に規制している。自治体が「既存源泉への影響が懸念される」として掘削を認めず、行政訴訟にもつれ込んで自治体側が敗訴する例が、このブログを始めてからの3年余りで私の知る限り群馬(県側の敗訴が確定)、石川(一審で県側が敗訴)と2件起きている。

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