2008年11月29日

石川・山代温泉の新源泉掘削めぐる訴訟で県側が敗訴

 石川県加賀市の山代温泉で新源泉の掘削を計画している温泉開発株式会社が新源泉の掘削を認めなかった県を相手取って起こしていた行政訴訟で、金沢地裁は2008年11月28日、県に対して掘削を許可するよう命じる判決を下した。11月29日付の読売新聞が伝えた。

 判決は新源泉の掘削が既存の温泉に影響すると認める証拠がないと指摘「「掘削が公益を害する恐れは認められない」(裁判長)と判断された。県側は(1)既存の源泉に影響を及ぼす公算が大きい(2)山代温泉では旅館が個別に温泉を掘削しないというルールが長年守られてきた(3)地元の反対を押し切って掘削すると地域に混乱が生じる−−などの理由で掘削申請を不許可としていた。

 温泉開発株式会社が計画しているのは旅館「大寿苑」が利用する新源泉で、2006年11月に申請して2007年1月中旬に県から不許可の判断が下った。「ホテル百万石」関連企業の百万石マネージメントが同時に行った2件の掘削申請は1件のみ許可されている。

 この手の訴訟では、2006年に群馬県みなかみ町の温泉開発をめぐって掘削を不許可とした県側が一審、二審ともに敗訴した判例がある。この際も新源泉の掘削が既存源泉に影響を及ぼす確たる証拠がないとの判断が県の敗訴につながった。訴訟までもつれ込んだ場合、既存源泉への影響を前もって証明できなければ不許可の判断を貫くことは難しいといえそうだ。

【過去の関連記事】
石川・山代の2旅館による温泉掘削申請に県が不許可の判断(2007年1月14日)
岐阜・高山で共立メンテナンスの温泉掘削に地元の同業者が反発(2007年8月8日)
群馬県がみなかみ鈴森商事の温泉掘削を許可−判決確定で(2006年10月18日)
群馬県の敗訴が確定−温泉掘削許可めぐる訴訟(2006年9月15日)
群馬県が控訴審でも敗訴−温泉掘削不許可で(2006年8月31日)
群馬県が敗訴−温泉掘削に周辺源泉所有者の同意は不要との判断(2006年2月9日)
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック


記事・写真、コメント、トラックバック記事の著作権はそれぞれの筆者・撮影者にあります。転載・転用はお断りいたします。

Powered by さくらのブログ